看護師

私は、児童思春期病棟(子供の精神科)で長い間働いていたのですが、「嘘泣き」って多いんです。もしかしたら、本人は「嘘泣き」という認識すらないのかもしれないんですけど。

精神を病む子供は、やはりどこか愛情不足や過干渉、なにかしらの大人のストレスを背負っていることが多いです。本来なら、自分に目を向けてほしいかまってほしいという時期に、親はいっぱいいっぱいになっている。親の不仲や親自身の未熟さ、身勝手さが原因なことも多いです。

けれど、子供は沢山の言葉を持ちません。そして、それをどう表現したらいいかわからない。甘えたいけど甘えられない矛盾を抱えながら生きている。
そこで、問題行動につながるわけです。
いじめや万引き、摂食障害、嘘など。そしてまた嫌われて、親にも呆れられるというか、悪循環に陥るわけです。
だんだん、ゆがんだ精神構造が構築されて、嘘も平気になるし、嘘泣きもとても上手になります。
こちら看護者としては、初めはやはり同情してウルウルしてしまいます。
それでもいいんです。でも、本当のその気持ちはそうではない。

嘘に乗ることも必要なのですが、その向こう側で本当の気持ちはどうなのかをくみ取ってあげること、一緒に考えることが必要となってきます。
本人さえ自覚できない気持ち。
その気持ちを一緒に探ることは簡単ではないし忍耐も必要です。時には拒絶されたり、暴力も受けます。
でも、忍耐強く寄り添うことで少しづつその子の「健康」な部分が伸びていきます。

って言葉でいうほどたやすくはないけれど、とても特殊な病棟だったので、とても勉強になりましたし、私自身の成長にもつながったように思います。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました